このサイトについて

 このサイトの主な目的は2つあります。1つは集中治療室で治療を受ける予定のある方、またそのご家族が集中治療室での治療のイメージアップにつながり治療の意思決定を必要とした時に情報ツールとなることです。2つ目は、集中治療室で治療を受ける予定のある方、受けた経験のある方が自分の受けたい治療を考えたり、自分らしい生き方を踏まえた治療の決定ができるよう支援することです。さらに、これには患者さんをサポートをする家族や周囲の方が、患者さんに変わって意思決定する代理意思決定を支援することも含んでいます。

 集中治療室で治療を受けることは、命の危険があるかもしれないと不安に感じる方も少なくありません。患者さんだけでなく、家族や患者さんをサポートする方々にとっても不安や心配が大きいものです。医療者から受ける治療内容の説明を理解し、自分の価値観や希望に合った治療を選択することは簡単ではありませ。しかし、少しでも治療の説明を理解するために、医師や看護師などの医療者に質問をしたり自分の考えていることを伝えることは自分の希望する治療を受けることや自分らしい生き方を続けることにつながります。

 また、人工呼吸器を装着する治療や補助循環装置など命を繋ぎ止めるために使われる医療機器の装着や治療の継続をすることについて「延命治療ではないか」と感じることがあるかもしれません。救命を期待して治療を続けたいという気持ちと、苦しい治療が続いたり意識がないまま器械繋がれる状態が続くのであれば、治療を受けたくない、中断したいという考えもあるでしょう。このような難しい意思決定を支援するためのディシジョンエイド(decision aid)も開発し、紹介しています。これは、日本語では意思決定ガイドと呼ばれています。難しい意思決定においても、できるだけ後悔が少なくなるように自分の価値観を元に意思決定ができるように構成されています。

 このサイトでは、意思決定ガイドも含めて紹介し、多くの人に活用されることを目的にしています。このサイトや意思決定ガイドに関するご意見もいただきながら、改良も進めていきます。このサイトで、ご自身の経験を紹介してくださる方も募集しておりますので、お問い合わせフォームからご連絡ください。

サイトの企画・運営
山本加奈子 (聖路加国際大学)

サイト作成のための研究助成金
本サイトは、日本学術振興会(文部科学省)の研究助成金により作成しています。
1. 若手研究 「ICUに入室する周手術期患者が『最も判断が難しい時期』に備える意思決定ガイドの開発」(研究代表者_山本加奈子、2019-2021年)研究課題番号:19K19613
2. 若手研究 「高リスク手術予定の患者の『私らしく生きる』を支えるディシジョンエイドの実装と普及」(研究代表者_山本加奈子、2022-2024年)研究課題番号:22K17456

イラストレーター:taneko

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